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自己分析 NOTE 017 約4分

自己PRが1分に収まらない。何を残して、何を削るか

面接練習をするシュウと、00:36を表示するテーブル上のスマホのストップウォッチ

強みも経験も決まっているのに、声に出すと時間が足りない。これはたいてい、話す速度の問題ではなく、材料を詰め込みすぎている問題だ。早口で押し込もうとしても、聞き取りにくくなるわりに、入れられる量はそれほど増えない。削るべきは背景の説明で、残すのは自分がとった行動とその根拠のほうだ。

まず、いまの自己PRを声に出して計る

字数から逆算するより先に、手元にある答えをそのまま話して計ってみる。スマホで録音しながら話せばいい。黙読だと速く感じるので、本番と同じ速さで声に出す。多くの人は、頭で思っているより長い。そして、どこで時間を食っているかは、計ってみるまで自分では見えない。

計ったら、今度は録音を再生して、どの部分で話が止まったか、どこを説明しすぎたかを拾う。この「話す」と「見返す」を分ける進め方は、一人でも録音して練習できるやり方と同じで、自己PRの長さを削るときにも効く。

削るのは「そこに至るまでの背景」

長くなる自己PRには、だいたい決まった膨らみ方がある。本題の前に、状況の説明が積み重なっているのだ。「もともと人数が少ないサークルで」「先輩が卒業してしまって」「自分も最初は不慣れで」——こうした前置きは、話し手には必要な文脈に感じられるが、聞き手にとっては本題を待つ時間になる。

背景は、あなたの行動を際立たせる最小限だけ残せばいい。削る判断に迷ったら、その一文を抜いても「何をして、なぜそうしたか」が伝わるかを確かめる。抜いても伝わるなら、それは背景であって、強みそのものではない。

残すのは、行動と、そうした理由

削った先に残すべきものは二つある。自分が実際にとった行動と、なぜそうしたかという根拠だ。「希望を全員から聞いて回った」が行動、「急な欠勤で現場が回らなくなるのが見えていたから」が根拠にあたる。この二つがそろうと、強みの名前(段取り、気配り、粘り強さ)は、言わなくても相手に伝わりはじめる。

逆に、背景を長く語ってしまう人ほど、肝心の「自分が何をしたか」が一文で終わっていることが多い。配分が逆なのだ。削るのは状況説明、厚くするのは自分の動きと判断。強みを日常のふるまいから見つける段階で行動の芯をつかんでいれば、ここで何を残すかは決めやすい。

削る前と削った後の例

例として、「計画性」を強みにしたい人の自己PRを見てみる。

削る前(例):

私が所属していたゼミは例年より人数が多くて、発表の準備もグループでやることになっていたんですが、最初はみんな忙しくてなかなか集まれなくて、私も最初はどうしたらいいか分からなかったんですけど、だんだん自分が進行役みたいなことをやるようになって、各自の作業を分けて、締め切りを三つに区切って、集まるのは最終確認の一回だけにして、それで最終的にはちゃんと発表を間に合わせることができました。私の強みは計画性だと思っています。

言いたいことは分かる。ただ、前半のほとんどが「集まれなかった」という状況の説明に使われていて、自分が実際にとった動きがその間に埋もれてしまっている。

削った後(例):

私の強みは、先に段取りを決めて動けることです。ゼミのグループ発表で全員の予定が合わなかったとき、各自の作業を分けて締め切りを三つに区切り、集まるのは最終確認の一回だけにしました。結果、予定どおり発表を間に合わせることができました。

字数はむしろ短い。削ったのは「忙しくて集まれなかった」という背景で、残したのは「作業を分けて締め切りを三つに区切った」という具体的な行動だ。同じ事実でも、何をしたかを前に出すと、「計画性」という言葉はほとんど飾りになる。

声に出して計り直し、残りを決める

削った答えを、もう一度録音して計る。たいていは時間に余裕が出る。その余った時間に何を戻すかは、字数ではなく中身で選ぶ。戻すなら、削った背景ではなく、結果の具体(何人で分担したか、締め切りをどう守りきったか)のほうだ。背景を戻すと、また元の長さに逆戻りする。

戻したら、もう一度録音して計り直す。1分という指定があるなら、聞き直しながら少しずつ合わせていくのがいちばん早い。ぴったりに揃える必要はないが、少し余るくらいのほうが、本番で詰まっても崩れない。長さは、材料を絞った結果としてついてくる。先に長さを決めて中身を削るのではなく、残すものを決めてから録音で整える——その順番で考えると楽だ。

収まった自己PRは、面接の冒頭で短く名乗る自己紹介とも地続きになる。どちらも、全部を言おうとするのをやめて、相手が受け取れる分だけ渡す作業だからだ。削る練習は、自分の経験のどこが芯で、どこがただの事情だったのかを、自分で見分ける練習でもある。


参考資料

こんなときに

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