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面接対策 NOTE 013 約5分

面接で頭が真っ白になったら、その場で立て直す

面接で頭が真っ白になったら、その場で立て直すの漫画

準備したはずの質問はよどみなく答えられたのに、一つだけ聞いたことのない質問が飛んできた。その瞬間、頭の中の言葉が全部どこかに行ってしまう。焦って何か言おうとすると、口から出るのは「えっと」「あの」ばかりで、話しているうちに自分でも何を言っているのか分からなくなる。

これは準備不足のせいというより、想定外の質問に共通して起きる反応に近い。用意した答えを引き出すつもりでいたところに、用意していない質問が来た。だから引き出しが空に見える。空なのではなく、探す前に「早く埋めなきゃ」と焦っているだけのことが多い。

この記事では、詰まった瞬間にその場でできる三つの動きを、面接での短いやりとりの形で見ていく。答えの正解集ではなく、詰まってから話し始めるまでの立て直し方の話だ。

まず、質問の意味を確かめる

想定外に感じる質問は、質問が難しいのではなく、何を聞かれているのか輪郭がつかめていないことが多い。そういうときは、いきなり答えず、こちらの理解で合っているかを一度返す。

面接官「うちの会社が明日なくなったら、あなたは何をしますか」

あなた「それは、会社が急になくなったとして、その翌日から自分がどう動くか、というお話でしょうか」

確かめること自体は、質問から逃げているようには受け取られにくい。むしろ、相手が何を聞いているのかを取り違えたまま長々と的外れに話すほうが、かみ合わない。抽象的な質問ほど、答える方向を一度そろえてから話し始めたほうが、自分も話しやすくなる。

聞き返し方は、丸ごと「もう一度お願いします」でもいいし、上の例のように自分の解釈を添えてもいい。解釈を添えると、その一言を口にしている数秒のあいだに、答えの入り口が見えてくることがある。

メモ 確かめるのは、聞き取れなかったときだけではない。聞こえてはいるが、何を答えればいいか分からないときにも使える。

少し、考える時間を取る

意味が分かっても、答えがすぐに出てこないことはある。そのとき無言のまま固まると、焦りだけが大きくなる。だから、考えることを声に出してしまう。

あなた「少し考えてもいいですか」

あなた「一度、頭の中で整理させてください」

黙って考えるのと、断ってから考えるのとでは、同じ数秒でも自分の落ち着きがちがう。断ってしまえば、その時間は自分に許可されたものになる。相手も「今この人は考えている」と分かるので、こちらが黙っていても間が気まずくなりにくい。

考える中身は、立派な結論を組み立てる必要はない。「まず何の話か」「自分が最初に思い浮かべたのは何か」くらいで十分だ。全部そろってから話し始めようとすると、いつまでも話し始められない。取っかかりが一つ見えたら、そこから話しながら考えてもいい。

途中でずれたら、言い直す

厄介なのは、話し始めたものの、途中で「これは質問の答えになっていない」と気づいてしまうときだ。気づいたまま惰性で話を続けると、着地点を見失ってさらに焦る。

このとき、止まって言い直していい。

あなた「すみません、今の話は少し質問からずれました。あらためて、最初のご質問にお答えすると——」

一度言ったことを引っ込めるのは、失敗を認めるようで気が引けるかもしれない。ただ、ずれた話を最後まで押し通すほうが、聞いているほうには分かりにくい。言い直しは、その場で自分の話を立て直せる人の動きでもある。仕事の打ち合わせでも、話しながら「あ、今のは違いますね」と言い直す場面はよくある。

言い直すときは、長い謝罪はいらない。「ずれました、言い直します」と短く区切って、答えたい方向へ戻る。ここでも、完璧に整った答えに直そうとしなくていい。方向がそろっていれば、多少ぎこちなくても伝わる。

一人でも練習できる

この三つは、本番でいきなりやろうとすると出てこない。普段の練習で、答えの中身ではなく、この動きのほうを繰り返しておくといい。

やり方は単純だ。想定外に感じる質問を紙に何個か書いて、裏返しておく。一枚引いて、声に出して答える。このとき、答えの出来は採点しない。かわりに、

  • 意味を確かめる一言が言えたか
  • 「少し考えます」と断れたか
  • ずれたときに言い直せたか

この三つが自分でできたかだけを見る。詰まる練習をするのだから、うまく答えられなくてかまわない。むしろ、詰まったときに上の一言が自然に出てくるようになれば、それがこの練習の成果だ。

質問のネタが尽きたら、一つの答えをさらに掘り下げる質問を混ぜてみるといい。[1]一人で声に出すのに限界を感じたら、模擬面接を頼むのも手だ。[2]相手がいると、断って考える数秒の感覚が本番に近くなる。

おわりに

面接で怖いのは、頭が真っ白になること自体ではなく、その空白をすぐ言葉で埋めなきゃと焦るところにある。空白は、質問を確かめたり、少し考えたりするための時間に変えられる。埋めるのではなく、使えばいい。

即答できる人がえらいわけでもない。聞かれたことにその場で向き合って、ずれたら直しながら答えにたどり着く。そのほうが、少なくとも一緒に働く相手としては見ていて信用できる。真っ白になった数秒を、あなたはこれから何度か経験する。そのたびに、慌てて何か言うより先に、一度だけ「少し考えます」と言えるかどうか。練習するのは、そこだ。

今日の持ち帰り:詰まったら、確かめて、考えて、言い直す。質問の意味をそろえて少し時間をもらい、話がずれたら途中から戻っていい。


参考資料

こんなときに

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