模擬面接を頼む:一人では見えない「伝わっているか」を人に見てもらう
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一人で練習すると、答える内容は用意できる。声に出して言えるし、詰まる場所も分かってくる。それでも一つだけ、自分では確かめようのないことが残る。相手にどう届いているか、だ。
鏡や録画なら表情は見える。でも「その答え、聞いてて長くないか」「深掘りされたとき目が泳いでいないか」は、聞く側にしか分からない。だから、どこかで人に頼むことになる。頼むと決めたら、あとは頼み方の問題になる。
見てほしい点を、頼む前に一つ決める
「面接の練習に付き合って」とだけ言うと、相手も何を見ればいいか分からない。返ってくる感想も「うん、大丈夫そう」で終わりがちだ。頼む前に、今日見てほしい点を一つか二つに絞っておく。
絞り方は、自分の不安から選ぶといい。たとえばこんな候補がある。
- 話が長すぎないか。結論にたどり着く前に脱線していないか
- 想定していない質問や深掘りに、詰まらず返せているか
- 声や表情が硬すぎないか。早口になっていないか
全部を一度に見てもらう必要はない。むしろ絞ったほうが、相手も答えやすく、感想が具体的になる。[1]
頼む相手は、キャリアセンターと友人で役割が違う
大学のキャリアセンターと友人は、どちらも面接官役を引き受けてくれるが、得られるものが違う。両方を同じ用途で使わなくていい。
キャリアセンターは、面接そのものの型や、一般的に見られやすい点を教えてくれる。予約が要る場合や、ESや履歴書を事前に出す形式の場合がある。条件は大学によって違うので、自分の大学の案内を確認してから動く。回数は多く取りにくいぶん、序盤に一度受けて全体の感触をつかむ、といった使い方が向く。
友人は、気軽で、回数を重ねやすい。同じ質問で何度もやり直せるし、率直な感想が返ってくる。ただし友人は面接官に慣れているわけではないので、こちらから「何をしてほしいか」を渡す必要がある。放っておくと世間話になる。
資料は、相手が面接官になれる分だけ渡す
面接官役をやってもらうには、相手に材料が要る。ESや履歴書を渡せば、そこから質問を作ってもらえる。キャリアセンターで事前提出の形式なら、指定されたものを期日までに出す。
友人に頼むときは、質問リストを一緒に渡すのが早い。志望動機、ガクチカ、そこへの深掘りを何問か書いておけば、友人は上から読むだけで面接官になれる。用意した質問を淡々と聞いてもらうだけでも、一人で言うのとは手応えが変わる。
一人での練習を先に一周しておくと、渡す質問や見てほしい点が定まりやすい。[2]
依頼文は短くていい
長い説明は要らない。何をしてほしいか、どのくらいの時間か、何を見てほしいか。この三つが入っていれば相手は動ける。
友人へ(記入例):
面接の練習に付き合ってほしい。面接官役で、渡す質問を上から聞いてくれるだけでいい。見てほしいのは、答えが長すぎないかの一点。20分くらいで、時間あるとき教えて。
キャリアセンターへ、メールや予約の備考(記入例):
模擬面接を希望します。◯◯業界を志望していて、深掘り質問への受け答えを重点的に見ていただきたいです。ESの事前提出が必要でしたら、方法を教えてください。
見てほしい点を書き添えておくと、相手も準備しやすく、当日の感想がその一点に集まる。
もらった感想は、次の練習の「一点」に変える
面接官役をやってもらうと、感想がいくつも返ってくることがある。全部を一度に直そうとすると、次の練習でどれも中途半端になる。受け取ったら、次に試すことを一つだけ選ぶ。
そのために、終わった直後に短くメモを取る。記憶は当日のうちに薄れる。
今日のメモ
- 見てもらった点:話の長さ
- 言われたこと:結論の前置きが長い
- 次に試すこと:最初の一文で結論を言う
- 次に見てほしい点:深掘りへの対応
四行でいい。これがあると、次に誰かへ頼むときの依頼文が、そのまま書ける。練習が一回で完結せず、前の回とつながっていく。
人に見てもらうのは、正直あまり気持ちのいいものではない。詰まった場所や、言われるまで気づかなかった癖を、目の前で指摘される。ただ、本番の面接官はそれを口に出さないだけで、同じものを見ている。先に一人、味方の側から見てもらっておく。それだけの話だ。
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