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自己分析 NOTE 011 約4分

自己PRとガクチカに同じ経験を使うとき、焦点をどう変えるか

自己PRとガクチカに同じ経験を使うとき、焦点をどう変えるかの漫画

ガクチカを書き上げて、勢いのまま自己PR欄に移る。気づくと、さっき書いた話を少し言い換えているだけになっている。これはよくあることで、題材が悪いわけではない。二つの欄が別のことを聞いているのに、同じ答え方をしているだけだ。

同じ経験を使ってかまわない

まず前提として、自己PRとガクチカで同じ経験を使うのは問題ない。学生時代に本気で取り組んだことは、たいてい一つか二つに集中している。それを無理に別々の題材に振り分けると、片方が薄くなる。

分ける必要があるのは、経験そのものではなく、そこから何を取り出して前に出すかだ。

二つの欄は違うことを聞いている

自己PRでは「あなたはどういう人か」「強みは何か」を聞かれている。ここでは人柄と強みが主役で、経験はそれを裏づける証拠として置かれる。

ガクチカでは「学生時代に力を入れたこと」を聞かれている。目標があって、なぜそれをやろうと思い、どう工夫し、どうなって、何を学んだか。取り組みの流れそのものが主役になる。

同じ出来事でも、前者は「人柄」で読み、後者は「行動と判断」で読む。焦点が違えば、自然と書く順番も、厚く書く場所も変わる。

自己PRは、強みを先に置いて経験を証拠にする

自己PRでは、強みを一言で先に出す。「相手の立場に立って考える力」くらいの分かりやすさでいい。難しくしようとして「新人が困る前に手順メモを渡せる力」のように細かい行動をそのままラベルにすると、それはもう強みではなく、エピソードの要約になってしまう。

一言で言い切ったら、その強みが表れた場面を一つだけ添える。場面は証拠なので、経過を細かく追う必要はない。

軽いメモ:自分の強みが一言で言えるか、まず声に出してみる。言い切れずに説明が長くなるなら、まだ強みではなく経験の要約になっている。

ガクチカは、取り組みの流れを見せる

ガクチカでは、強みの証明ではなく、どう考えて動いたかを見せる。目標、それを選んだ理由、実際の工夫や努力、結果、そこから学んだこと。この流れの中に、あなたの判断が見える瞬間が入っているといい。

同じ場面でも、自己PRなら一行で済ませたところを、ガクチカでは「なぜそうしたか」まで開く。「困っている人を見て動いた」で終わらせず、「何を見て、どう判断して、その手を選んだか」を書く。

記入例:同じ居酒屋の話を二通りに読む

背景はどちらも同じ。飲食店のアルバイトで新人が数週間で辞めていき、指導を任された、という経験だとする。

記入例(自己PR)

私の強みは、相手が何に困っているかを先に想像して動けることです。アルバイト先の居酒屋では新人が続かず、原因を考えると、忙しい時間に質問しづらい空気があると気づきました。自分が入りたてのとき何に困ったかを思い出し、最初の一週間はよく使う手順を一枚のメモにして渡し、聞かれる前に「ここ分かりにくいですよね」と声をかけました。相手の側から状況を見る癖は、接客の仕事でも生かせると思っています。

記入例(ガクチカ)

学生時代に力を入れたのは、アルバイト先の居酒屋で新人の早期退職を減らす取り組みです。数週間で辞める人が続いたため、指導を任された私は、まず辞めた人に共通点がないか先輩に聞きました。忙しさそのものより、聞きたいことを聞けないまま放置される時間が長いと分かり、口頭の説明だけでは追いつかないと判断しました。そこで頻出の手順をメモにまとめ、最初の一週間は開始前に一緒に確認する時間を作りました。その後に入った人は、シフトに慣れるまで続けてくれるようになりました。問題の原因は、忙しさのような目立つものより、その手前の小さな詰まりにあることが多いと学びました。

同じ居酒屋の話でも、自己PRは「相手の側から考える」という人柄に寄せ、経過は最小限にしている。ガクチカは「原因を確かめて、メモと確認時間という手を打った」という判断と行動に紙面を割いている。強みの一言か、取り組みの流れか。どちらを前に出すかが違う。

二度書くのは、一つの経験を二つの言葉で言い直す練習

面接では、自己PRで挙げた強みについて「それが一番出たのはどんな場面ですか」と聞かれることがある。そのとき、ガクチカで書いた流れがそのまま答えになる。別々に用意したつもりの二つは、実は同じ経験の表と裏で、どちらの入り口から入っても同じ場所に着く。

同じ話を二度書くのは水増しに見えて、その実、一つの出来事を「私はこういう人間だ」とも「私はこう動いた」とも言えるようにする作業だ。ここができていると、面接官が質問の角度を変えてきても、慌てずに手持ちの一つの経験から答えを組み直せる。ネタが尽きたのではなく、まだ言い方が一つしかないだけのことが多い。

今日の持ち帰り:同じ経験でも、見せる焦点を変えよう。自己PRは強みとその根拠、ガクチカは取り組みと判断の流れを話す。


参考資料

こんなときに

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