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企業研究 NOTE 005 約4分

企業研究メモは4行でいい——会社サイトから志望動機の芽を残す

企業研究メモは4行でいい——会社サイトから志望動機の芽を残すの漫画

会社の公式サイトは、読もうと思えば読める。事業紹介も、社員インタビューも、最後まで目は通せる。問題はそのあとだ。ページを閉じた瞬間、頭に残っているのが「駅から近そう」だけ、ということが起きる。

読解力の問題ではない。何を拾って何を捨てるか、目的を決めずに読み始めているだけだ。企業研究は、サイトを「全部理解する」作業ではない。あとで志望動機や逆質問に化ける材料を、少しだけ手元に残す作業だと考えると、ぐっと軽くなる。

残すのは、事業と仕事の二つ

会社を見るとき、大きく二つの層がある。その会社が何で稼いでいるか(事業)と、そこで人が何をしているか(仕事)だ。

事業だけ見ると「社会に貢献しています」で全部同じ顔になる。仕事だけ見ると、どの会社でも「営業」「企画」があって区別がつかない。二つを重ねて初めて、「この会社は、こういう事業を、こういう人の動きで回している」という輪郭が出る。

サイトを開いたら、この二つのどちらかに引っかかった箇所だけ拾えばいい。全部のページを均等に読む必要はない。事業紹介で「へえ」と思った一行、社員紹介で「これ大変そう/面白そう」と感じた一段落。反応した場所に印をつける、くらいの気持ちでいい。

メモは4行——なぜひかれたかを一緒に残す

拾ったものを、その場で軽くメモにする。項目は多くても四つ。

  • 気になった事業・仕事
  • なぜひかれたか
  • まだ知りたいこと
  • 見た場所(URLか説明会名)

肝心なのは二行目だ。「気になった」で止めると、面接で「なぜ弊社を?」と聞かれたときに何も出てこない。「なぜひかれたか」を一行足しておくと、そこが後で志望動機の芽になる。ここを本人の言葉で残せているかが、あとの効きを決める。

確認日をつけたり、体裁を揃えたりはしなくていい。数十社を見るのに、一社ずつ台帳を作っていたら日が暮れる。メモアプリでもノートの端でも、あとで自分が読み返せればそれでいい。

身近な経験を、仕事への関心につなぐ

「なぜひかれたか」を書こうとすると、たいてい手が止まる。志望動機っぽい立派な理由を探してしまうからだ。そうではなく、自分が今までに「これは地味に嬉しかった」「妙に気になった」と感じた場面を思い出すほうが早い。

やりがいや価値観というのは、そういう小さな反応の集まりでしかない。そこから会社の事業や仕事に線を引く。

記入例を一つ。

  • 気になった事業・仕事:食品メーカーの、海外向け商品の開発
  • なぜひかれたか:バイト先で品切れを減らそうと発注を工夫したら、店長より先に自分がスッキリした。「足りない」を「ちょうどある」にする仕事に反応するらしい
  • まだ知りたいこと:海外向けは味を現地に合わせて変えるのか、日本のまま出すのか
  • 見た場所:公式サイト 事業紹介ページ/12/3のオンライン説明会

立派でなくていい。「発注を工夫したらスッキリした」で十分だ。ここが自分の言葉になっていれば、志望動機に育てるときに困らない。[1]

三行目の「まだ知りたいこと」も捨てないでほしい。サイトに書いていなかった疑問は、そのまま説明会や面接での逆質問になる。調べて分からなかったことこそ、聞く価値がある。[2]

数十社を、同じ深さで見なくていい

全社を丁寧に調べようとすると、必ず息切れする。そして息切れした頃に見た会社ほど、記憶に残らない。

だから、関心の濃い会社から深く見る。反応が多かった会社は四行がすぐ埋まるはずだ。逆に、開いても二行目が書けない、なぜひかれたのか自分でも言えない会社がある。それは今のあなたにとって縁が薄いのだと考えて、先に進んでいい。無理に埋めた志望動機は、面接で自分の首を絞める。

薄い会社を切るのは、雑なのではなく、正直なだけだ。全部に丸をつける人より、どこに反応したかを言える人のほうが、話していて伝わる。

おわりに

企業研究というと、相手を調べる作業に聞こえる。でも四行メモの二行目を書き続けていると、だんだん分かってくるのは相手ではなく自分のほうだ。品切れを埋めるとスッキリする、人前より裏方が落ち着く、数字より手触りに反応する——そういう自分の癖が、会社を鏡にして少しずつ見えてくる。

どの会社に入るかを決める前に、自分が何に反応する人間かを知っておく。企業研究は、その下調べも兼ねている。

今日の持ち帰り:会社の紹介を書き写すより、自分が引っかかったところを残そう。「気になった仕事・なぜひかれたか・まだ知りたいこと・見た場所」の4行でいい。


参考資料

こんなときに

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